研究
システマティックトレード研究の成果物を公開しています。
Literate Exploratory Development(LED)— 実例としての ccxt-multibrokers
Literate Exploratory Development(LED)は、探索的データ分析(iPython / Jupyter、REPL)のリズムを、システムの設計・実装・文書化に持ち込むソフトウェアの作り方です。最初に完全な設計図を書き切るのではなく、小さな一歩ずつ進め、各ステップが「文書・小さな実装・実データでの即時検証」を同時に生み、最後に全体を統合します。
これは 2 つの確立した系譜の合流点にあります。探索的プログラミング(小さく試し、即時フィードバックで次を決める)と、Knuth の文芸的プログラミング(コードと説明文を切り離さず同時に育てる)です。1 行で表すループ:
- 次の小さな一歩を決める → 文書に書き出す → 小さく実装する → すぐ動かして検証する → 結果を反映する → 繰り返し、最後に統合。
ccxt-multibrokers はこのスタイルで一貫して作った実例で、read-only(監視専用)の取引所間・暗号資産アービトラージ監視ツールです。CCXT 対応・非対応の取引所を共通インターフェースで扱い、対象取引所・取引ペアを選択し、板情報を並行収集して、手数料・最小注文量を織り込んだ裁定機会を検出・通知します。発注・売買は行いません。全 10 本の文書(01–09、99)がそのまま LED の実践記録になっています。
OANDA NY / Tokyo サーバー レート比較ツール
同じ OANDA でも New York サーバー(v20 REST API)と Tokyo サーバー(MetaTrader 5, Equinix TY3)では配信レートが異なることがあります。本ツールは両サーバーから複数通貨ペアのレートを取得し、表とグラフで並べて比較・可視化します。
- ヒストリカル比較(M1 ローソク足)とライブ比較(tick ポーリング)の2モード
- グラフ上段に両サーバーの mid 価格、下段に NY − Tokyo の乖離(pips)を描画
- 実データでは平常時でも ±0.3 pips 程度の乖離とサーバー間のスプレッド差を観測
- 結果は通貨ペアごとに PNG / CSV として保存